スペイン カナリア諸島
ブドウ品種:リスタン・ブランコ
テネリフェ島南西部、イコデン・ダウテ・イソラ 地域内の、サンティアゴ・デル・テイデ村付近の畑。標高1000mを超え、夏の間もほとんど雨の 降らない地域で、リスタン・ブランコの古樹がゴブレ仕立てで残っている。山の中の畑とは言え、海からの距離は5㎞程度で、味わいにもヨード香など海の要素を強く感じる。
Envinate / エンビナーテ
エンビナーテ”はロベルト・サンタナ、アルフォンソ・トレンテ、ラウラ・ラモス、ホセ・マルティネスの4人組からなるワインメーカーグループ。 アリカンテの大学で醸造学を学んでいた4人が意気投合し、2005年に結成された。大学卒業後、彼らはワイン造りのコンサルタント業を始め、これ がのちに“エンビナーテ”へと発展することになる(公式のワインの販売は2008年から)。彼らは、リベイラ・サクラやカナリア諸島といった、主に 大西洋気候から影響を受けた地域で、個性的な畑に焦点を当ててワイン造りをしている。彼らが四人組である理由は、”気が合い”、”志を同じくしている”から。その志とは、スペインの古くからのブドウ栽培文化を背景とした、その土地固有の味わいを感じさせるワインを造ること。彼らと話して感じることは、どんなところでも、良いワインはできるし、ましてやスペイン各地に残っている畑を見てくれ、という熱意だ。 4人それぞれに担当の地域があり、畑も醸造所も各地域にあるが、基本的なアイデアは、4人でワインを造るということ。密に連絡を取り合い、シーズンごとに4人で各生産地に集まり、栽培・醸造の方針を決めている。誰がどのワインを造っているの?という質問にはいつも「4人で造っている。 僕ら4人でエンビナーテだ」という答えが返ってくる。 畑については、エンビナーテ所有の畑というものは少なく、多くは各地域の栽培者とともに、作業をしながら栽培指導をしつつ、ブドウを購入する という形を取っている。畑のある村やその地区の出身でない彼らが、カナリア諸島の人たちのブドウを買わせてもらうことは、最初は難しかったそうだが、畑で一緒に作業をして考えを共有し、収量による変動のない、一定の額を支払うことで、少しずつ信用を得て来た。手入れの仕方はリュッ ト・レゾネで、ビオロジックな栽培を指導しているが、まだ全てのエリアの畑で実現できているわけではない。