Rosé 2023 Le Clos du Tue-Boeuf / ロゼ ル・クロ・デュ・チュ・ブッフ

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フランス ロワール

ブドウ品種:ピノ・ノワール、ガメ

ガメ、ピノ・ノワールの買いブドウによるロゼ。明るい果実感と、酸の、シンプルで軽快なロゼワイン。

ステンレスタンクで7ヵ月間発酵。琺瑯タンクで8ヵ月間の熟成

Le Clos du Tue-Boeuf / ル・クロ・デュ・チュ=ブッフ

今を遡ること20年以上前、1996年にビオロジック栽培と、醸造時亜硫酸塩無添加醸造を開始し、今や堂々ヴァン・ナチュールの重鎮と畏敬される生産者。ドメーヌを運営するのはティエリ -とジャン=マリのピュズラ兄弟。その家系は15世紀からモンティの地に続き、クロ・デュ・テュ=ブッフを所有。このクリュは、16世紀には国王フランソワⅠ世と王女クロードが、特に 入念に管理したという記録が残る、由緒ある畑である。畑には施肥も数年に一度にとどめ、40hl/haを上限とする低収穫を徹底。亜硫酸塩添加もゼロ、もしくは瓶詰め時のみ15ml/lを上限 とする。そのワインは、若いうちから気取らず近づきやすいが、熟成を経て次々に現れる味わいは、“驚異のピュズラ・ワールド”との讃辞を浴びる。2010年以降のヴィンテージではさらに 心機一転し、しっかりとした格調と気品、みずみずしさと緊張感を、ドメーヌものだけでなくネゴシアン・ワインにさえ表現する境地へと到達している。なお、近年ジャン=マリは引退 し、ティエリーの娘ゾエが父に協力している。

Le Clos du Tue-Boeuf / ル・クロ・デュ・チュ・ブッフ

テュ=ブッフは、トゥールから40km北東、ブロワに近いレ・モンティ村にある。ブロワ伯爵の領地であったこの村にはクロ(壁で囲まれた土地)があり、テュ=ブッフと呼ばれる畑はそのクロの中にあった。中世に3世紀にわたりシャティヨン家の領地となり、続いてフランス王となるオルレアン家の王子と、ブドウ畑は伯爵家の領地として治められ、ここで生まれるワインは当時から高く評価されてきた。
シャルル・ドルレアンは100年戦争で財政難に陥ったため領地を手放したが、モンティのクロにある畑は残したと資料に残っている。このことはこの畑がどれほど優れたクリュとして扱われていたかを物語っている。16世紀には国の管理となるが、フランソワ1世と王女クロードは、特に入念に手をかけてこの畑を管理し、ル・クロ・デュ・テュ=ブッフはアンリ3世の統治の記録にその名が残っている。ピュズラ家は15世紀からモンティに続く家で、現在のル・クロ・デュ・チュ=ブッフの所有者であり、ジャン=マリーとティエリーのピュズラ兄弟がワインを造る。彼らは、個性が明確にあらわれるワインを造るには、風土の特徴を大切にしなければならないと考えている。そのため栽培は昔からの伝統的な方法で行われる。
この地方では10月になると雨が多いため、熟した健康なブドウだけを厳選するトリエの作業が欠かせない。収量は大変低く、たいてい補糖はおこなわれない。発酵は酵母を加えずに、自然にゆっくり時間をかけておこなわれる。この地方では、フィロキセラ禍の前にはピノ・ノワールやシャルドネが多く栽培されていたので、ピュズラは当然のようにピノ・ノワール、シャルドネを栽培している。