南アフリカ スワードランド
ブドウ品種:シラー
やや紫がかった濃いルビー色。ブラックプラム、カシスにスミレの華やかさ。白胡椒や甘草のスパイス、ほんのり墨汁のようなニュアンス。口に含むと果実の密度はしっかりありながら、シルキーで細やかなタンニンと、高く美しい酸が全体を引き締め、重さを感じさせない伸びやかな味わい。全房由来のスパイス感と清涼感がアクセントとなり、シラーらしさを持ちながらも、あくまでピュアで軽やかな仕上がりです。ヤルゲンが目指す北ローヌのクローズエルミタージュを彷彿とさせるバランスとエレガンスを兼ね備えた1本。
アボッツデール地区の東向き斜面に位置する樹齢20年のシラー(真砂土)を使用。若い区画ながら、濃密で土っぽさを伴う力強いアロマと明るく伸びやかな酸を備えたぶどうが得られる。手摘みで収穫、選果後、全房で10日間セミMC。ノンフィルターで瓶詰め。他の赤ワインよりもやや長めのマセレーションを行うことで果実の深みと構造を引き出す。発酵中は酸素接触を抑えた環境下で穏やかな抽出を行い、過度なタンニンを避けつつ、果実のピュアさとスパイスを保持。ラベルは、インテレゴ・シュナンブランが“夏”を象徴するのに対し、このワインでは“冬”の季節が表現されている。冬の気候はぶどう樹の生育と果実の品質に大きな影響を与え、その重要性への意識と、コート・ロティでの栽培経験から得た着想がこのシラーに反映されている。
インテレゴ(ヤルゲン・ガウズ)
ヤルゲンは、南アフリカ・スワートランドのナチュラルワインシーンを
牽引する、今最もエネルギッシュな醸造家の一人です。
名門エルゼンバーグ大学で醸造学を学んだ後、南アフリカ出身でフランス
ルーションを拠点とする巨匠「マタッサ」のトムルッブのもとで自然派の哲学に開眼。帰国後は、南アフリカのナチュラルワインのパイオニアである
ラムズフックにて、クレイグホーキンスの右腕として活躍し、2009年に自身のプロジェクト『インテレゴ』を始動しました。
理想のワイン造りを始めるため、極寒のロシアのワイナリーへ二度の収穫
出稼ぎに赴き、その給料で中古のバスケットプレスを購入したというエピソードを持ちます。この反骨精神と情熱が、彼のワインの生命力の源です。
スワートランド特有の花崗岩土壌がもたらすミネラルと高い酸を信条とし、
収穫前にはブドウの茎を自ら噛んで熟度を見極め、全房発酵のタイミングを
判断。この徹底したこだわりにより、ワインには独特の清涼感とスパイス、
そして美しい骨格が与えられています。
また「醸造中の音楽の振動が酵母に影響を与える」と信じ、お気に入りの音楽を流しながら、野生酵母による自然発酵、無濾過・無清澄、酸化防止剤最小限のスタイルを貫いています。ラベルにはサーフィンでの体験など、彼の人生の断片が投影されています。