フランス アルザス
ブドウ品種:ピノ・ブラン
H(アッシュ)はそれぞれの品種の単独畑から作られる ワンランク上のキュヴェ。H用に選ばれれる畑は、毎回違う。
醸造:基本は大樽で、醗酵と熟成を行う。ブドウを圧搾してから、そのままの事も多い。
Gérard Schueller et Fils ジェラール・シュレール・エ・フィス
創業は1958年で現当主ブルーノ・シュレールのワイナリー参画は1982年。醸造学校で学んだブルーノは、父から醸造を一任されると、教科書的手法では なく経験と観察を重ねる実践的なスタイルを築いた。彼のワインはVTごとに個性が大きく異なり、濃密で雄大な果実味をもつ年もあれば、酸が特に際立つ 年もある。栽培は8ha・40区画に及び、背の高いギュイヨー仕立てで管理。硫黄と銅を基本に病害を防ぐが、区画により無散布の年もある。セラーでは 228Lのバリックから1000Lのフードル、ステンレスタンクなどを醸造容器として使用。マセレーションは3〜5週間(半年行うことも)。澱引きを行わず シュール・リー熟成を基本とし、亜硫酸添加は最小限。毎年違うものを造りたいと考えるブルーノの醸造は、言葉通り“レシピが無い”と言えばよいだろう か。毎年異なるワインを造ることを志向しており、あらかじめ目指すスタイルのためにブドウ栽培を計画するのではない。その年のヴィンテージ(VT)が 反映されたブドウを、余すところなく活かして、いかにして“美味しい”ワインへと仕上げるか。こうした姿勢は、暑い年には白ワインのマセレーション・ キュヴェや、アルコール度数が16%、時には17%を超えるピノ・グリのキュヴェにも色濃く表れている。