マセレーションから得られる骨格とタンニンにより、引き締まった味わいに仕上げたグリッロ酒。 エチケットには、「C'è un filo che collega il tutto(=すべては糸で繋がっている)」と記載され、それがエチケットのデザインにも表現されている。当初は亜硫酸無添加での醸造をしていたが、23VTからはブドウの状態を見て添加量を判断する。
位置:標高300m
土壌:礫を含む粘土質のローム、粘土
スターターを準備し、除梗後約2週間マセレーション
ステンレスタンク、シュールリーで 約6ヵ月間熟成
Valdibella / ヴァルディベッラ
ヴァルディベッラはもともと1990年に、「地元の生産者を巻きこんで、テロワールを尊重しながら、栽培から瓶詰まですべての段階をフォローする」という 考えの元立ち上げられたトマス&ギーセンという会社が、各地で造る協同組合の一つだった。ヴァルディベッラは、ムニールをつくっていたが、徐々に規模が 大きくなり、トマス&ギーセンのもとを離れ、自分たちで販売まで管理するようになる。現在は同じ考えを共有する複数の農家が経営しており、「自身の土地 から最大限生み出し、最大限与える。そこで働くすべての人と自然をとりまく、現実を認識し、持続可能な農業を行う」をモットーに経営にあたっている。彼 らのHPにはビオ栽培や醸造に関するページだけでなく、「倫理」と書かれたページが存在し、2004年にシチリアで広がった、アッディオピッツォと呼ばれる マフィアの存在に反対するムーヴメントへの賛同の意が掲げられている。
黒みがかった色合いで、ダークチェリーやスパイス、タールの黒っぽい香りで、鮮やかに品種の個性がでています。果実味はいきいきとしてチャーミングで、タンニンは柔らかく、酸は瑞々しく、すいすい飲める。食事と一緒に生きるワイン。