Uhlen Roth Lay GG 2022 Heymann Lowenstein / ウーレン ロス ライ グローセス・ゲヴェックス ヘイマン レーヴェンシュタイ

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ドイツ モーゼル

ブドウ品種:リースリング

平均樹齢65年。灰色〜暗赤スレートに鉄分と珪岩を含む砂壌土。紅茶、ミント、タイム、オレンジやタンジェリンの皮、熟した桃やパイナップルの香り。口中では鉄分豊かなスレート由来の力強いスパイシーさがありつつ、驚くほどピュアで洗練。ジューシーな果実味とハーブの高いトーンを感じる。フィニッシュは長く、塩味とグリップに満ち、モーゼルのモンラッシェと称されるにふさわしいワイン。

モーゼルが偉大なワインを生む理由

リースリングの世界的な産地として名高いモーゼル。冷涼であるにも関わらず偉大なワインを生み出し続けているのは、ブドウの生育に最適な3つの条件を備えているためだ。1つ目はモーゼル川からの反射によって多くの太陽熱が得られること。2つ目は蓄熱・放熱に優れるスレート(粘板岩)の特性により畑が暖かく保たれること。そして、3つ目は世界一と言われる程の急斜面であり、より強い太陽熱を受けること。こうした条件のおかげで畑はより暖かく保たれ、ブドウはしっかりと成熟することができる。さらに注目すべきなのは斜面の向きとスレートの多様性だ。モーゼルでは蛇行する川沿いに畑があるため、同じエリアの畑でも斜面の向きが一様でなく、当然場所によって日照量が変わってくる。また、それぞれの畑に見られるスレートのタイプも複数あるため、一口にモーゼルと言っても畑ごとに多種多様なテロワールが存在している。こうした中で、一流の生産者たちは畑の地理的な条件×スレートのタイプによって畑をいくつもの小区画に分けることで、いわばブルゴーニュ的なテロワールの表現を追求しているのである。

スレートの構成によって区画を分割

テラッセンモーゼルと呼ばれるモーゼル川下流のウィニンゲン村とその近傍に畑を持つラインハルト・レーヴェンシュタインもその一人である。畑の土壌は7種類もの異なるスレートによって構成されており、彼はこのスレートの構成によって区画を分割している。中でも急斜面の段々畑で有名なウィニンガ―・ウーレンの畑からは世界中の愛好家が熱狂するリースリングを生み出し続けているが、その理由はこの畑のロケーションにある。斜面が南西~南東を向いているため、ブドウはより長い時間太陽を浴びることができる。さらに、斜面の頂上には森があるため、ブドウは秋の冷たい風からもしっかりと守られている。こうした自然条件が長い生育期間をもたらし、その結果ブドウの成熟が保証され、密度の濃いブドウから黄金色に輝くワインが生まれる。彼のワインが非常に濃く豊かで力強いスタイルに仕上がる所以である。

世界最上級の辛口リースリング

また、ドイツのワイン法では糖度によって等級付けがされていたため、糖度の高い甘いブドウが注目されがちだが、ラインハルトは「甘いブドウではなく芳香性の高いブドウ」を求めている。これは温暖地域の高い気温によって熟したブドウではなく、モーゼルのような涼しい夏の下でゆっくりと成熟することで初めて得られる。このため通常開花から100日前後でブドウを収穫するところ、最大160日まで引き伸ばすことで芳香成分とスレートに由来するフィネスを蓄積させる。収穫は11月に行われるが、ブドウはどれも通常よりも激しい昼夜の気温差を経験している。そのためアロマのポテンシャルを最大限に発揮した驚くほど芳香性の高いブドウが生まれるのである。こうした彼のワインはドイツのGault&Millauから「このワインを飲むと他のグローセス・ゲヴェックスが退屈に思えてしまう」、ジャンシス・ロビンソンからは「疑っている人を何かのボトルで納得させなければならないなら、これだ」と絶賛される。さらにWA誌では95点以上をいくつも獲得し「偉大な、時代にふさわしいリースリング」と言わしめ、世界中の飲み手をうならせている。彼の造るリースリングが世界最上級の品質であることに議論の余地はないだろう。