フランス スッドウエスト
ブドウ品種:マルベック
見通せない程度の紫色。ブラックチェリーが香るが、香りほどの味わいの濃さはない。梗の清涼感ある風味と余韻の短くさっぱりと味がきれ、しつこくない。抜栓後のもちがとてもよく、開けたてにやや感じる、えぐみが取れ、味全体のまとまりがでてくる。
ジェレミ・ルイーズとポール・パルランジェが2008年、カオールに創設したメゾン。オウナーは、「忘れられたテロワールの潜在力を人々に認識させたい。フランスでは、全てのアペラシオンでグラン・ヴァンを造ることができる」という信念の持ち主。ジェレミとポールは、ロワール、ボルドー、ピュリニー・モンラッシェ、さらにアゼルバイジャン(ジョージア南東の隣国)で経験を積んだ。2011年には6haの自社畑を獲得。マルベックとジュランソン・ノワールを中心に、ビオロジックで栽培。単なるビオロジックにとどまらず“動物を介入させた多角農法”を標榜し、アグロセールの認証も取得した。マルベックは1975年植樹の貴重な古木も多い。畑は全てセラーから半径1km以内。発酵は野生酵母のみで、熟成には木樽とコンクリート・タンクを併用。「マルベックという品種が表現する、他のどこにもないニュアンスに魅了されて選んだ土地、カオール。そのテロワールの偉大さを伝えたい」と邁進している。