コーナーを象徴するワインであり、繊細なテクスチャーとミネラル、そして洗練された骨格と古木ならではの深みが宿るリースリング。「Gullyview」「Paris」2つの畑に位置する3つの区画から。平均樹齢約 50 年+の古木から、手摘み。ステンレスタンク・セラミック製エッグタンクで野生酵母による醗酵(2 ヵ月)。良質な澱と共にさらにステンレスタンクで 6 カ月澱と共に熟成。少量の SO2 を添加してボトリング。ごく軽くフィルタリング、清澄剤不使用。
Koerner / コーナー
コーナーラベルのワインを手掛ける醸造家 Damon Koerner / デーモン・コーナーはブドウ農家に生まれ、両親が丹念に育てたブドウがワインになっていくのを見て育ったサラブレッド。2011 年にアデレード大学を卒業したデーモンは以後精力的に醸造家としての経験を積んでいきます(バロッサ、アデレード・ヒルズ、ハンターヴァレー) 。またオーストラリアのみならず、アルザスやシャブリなどでもヴィンテージを経験し、見分を広げたデーモンはその自由な発想力を存分に活かすため 2014 年にオーストラリア・クレアヴァレーに戻りました。
そのデーモンが「Koerner / コーナー」ラベルでワインを造り出すのは彼の両親が 30 年以上にも亘って栽培を続けてきた約 60ha の自社畑から収穫されるブドウ(一部隣接する畑からも) 。標高 350m~400m に位置し、テッラロッサと呼ばれる石灰質の上に赤みがかった粘土質土壌です。その歴史は古く、最も初期のものは 1923 年に植樹されたリースリングが残されているほど。ただしリースリングだけではなく、サンジョヴェーゼやシャカレッロなど多様な品種が植えられています。ワイン造りでは野生酵母による醗酵やスキンコンタクト、エッグタンクの導入、少量の酸化防止剤以外の添加物の不使用といったアプローチが取り入れられていますが、その酒質はクリーン。彼らにとって最も重要なことは「ナチュラルに造る」ということ自体ではなく、クレアヴァレー・ウォーターヴェイルを中心とした彼らが向き合う土地の魅力が存分に表現された唯一無二のワインを産み出すこと、と言えます。テクスチャーに優れながらドリンカビリティにも溢れ、優しく浸み込むような果実味と高くキープされた天然の酸。テッラロッサの土壌に植えられたブドウからはミネラル感をしっかり感じるワインが生まれます。