1981年12月5日、サンセール生まれのセバスチャンは、家族代々の農業に囲まれて育ちました。父エチエンヌがブドウ栽培からワイン醸造に進出し、サンセールで自社畑・自社醸造・自社瓶詰めを確立。彼は無農薬ではないが、その当時まだポピュラーではなかったDomaine(自社畑)を築いた先駆者でした。
セバスチャンは7~8歳で畑の手伝いを始め、「絶対にワインを造る!」との夢を抱きました。アンボワーズの農業高校でワインを学び、ブルゴーニュ・マコンの大学で醸造学を修め、ロンドンでワイン市場の勉強をしました。そこで出会った奥様とパリの「ラ・ヴィーニャ」で働き、ナチュラルワインに覚醒。2004年にサンセールに戻り、自身のワイン醸造を本格的に始めました。
彼の剪定方法は独自で、ブルゴーニュの特級畑と同じ位の収量を実現。畑仕事にはスパルタながらブドウに優しい農法を取り入れ、35の畑を管理。発酵や熟成では濃縮度を高め、待つことに徹底的なこだわりを見せます。
サンセールは遅い生産地であるが、セバスチャンは更に熟度を上げ、他よりも2週間長い収穫期間を実践。彼のワイン造りは「O・二酸化硫黄」のSansSouflesから始まり、自然な要素を最大限に活かした手入れと醸造方法が随所に表れます。セバスチャンは、サンセールの天然の天才醸造家として、純粋で素朴なヴィニュロンを提供しています。